インストール ガイド(iOS)

このインストール ガイドでは、初めて ArcGIS Runtime SDK for iOS を使用してモバイル マッピング アプリケーションを構築する開発者の方に最も基本的な開発手順を紹介します。

このインストール ガイドをお読み頂くことで、ArcGIS Runtime SDK for iOS を使用したモバイル マッピング アプリケーション開発の基礎を理解することができます。

ArcGIS Runtime SDK for iOS とは

ArcGIS Runtime SDK for iOS を使うと ArcGIS の機能を iOS のネイティブ アプリケーションとして実装することができます。

この SDK には API やリファレンス、サンプルコードなどが含まれています。 詳細は ArcGIS Runtime SDK for iOS をご参照ください。

ArcGIS Runtime SDK for iOS の開発環境

ここでは次の開発環境にて ArcGIS Runtime SDK for iOS を用いたモバイル マッピング アプリケーションの開発手順を説明します。

開発手順を進める前に以下のご使用のマシン(macOS)に Xcode をインストールしてください。

ArcGIS Runtime SDK for iOS がサポートする最新の動作環境につきましては動作環境をご参照ください。

モバイル マッピング アプリケーションの開発

ここでは、ArcGIS Runtime SDK for iOS を使ってモバイル マッピング アプリケーションを作成するための基本的な手順を説明します。

プロジェクトの作成

まず Xcode 上に新しいプロジェクトを作成します。

  1. Xcode を起動して、表示されたダイアログで [Create a new Xcode project] をクリックします。

  2. [Single View App] テンプレートを選択して、[Next] をクリックします。

  3. [Product Name] に sample と入力し、[Next] をクリックします([Language] に Swift が選択されていることを確認してください)。

  4. プロジェクトの作成場所を指定して、[Create] をクリックするとプロジェクトが作成されます。

ArcGIS Runtime SDK の設定

次に ArcGIS Runtime SDK for iOS の API を使えるようにするための設定を行います。設定を行うには2つの方法があります。

CocoaPods を使用して SDK をインストールする

ArcGIS Runtime SDK for iOS は、CocoaPods を利用してインストールできます(CocoaPods のインストール等で問題が発生した場合は、Troubleshooting のページをご参照ください)。

  1. CocoaPods を開発に使用するマシンにインストールします。ターミナル アプリケーションを開き、以下のコマンドを実行します。

    $ sudo gem install cocoapods
    
  2. プロジェクトの作成 で作成したプロジェクトに [Empty] テンプレート ファイルを追加し、ファイル名を Podfile とします。

  3. 追加した Podfile に以下のコードを書いて保存します。

    target '<プロジェクト名>' do
    use_frameworks!
    pod 'ArcGIS-Runtime-SDK-iOS', '100.5'
    end
    
  4. ターミナル アプリケーションで、cd コマンドを使用して作成したプロジェクト ファイルのルートフォルダーに移動します。

    $ cd /<プロジェクト フォルダーのパス>/
    
  5. 以下のコマンドを実行して、CocoaPods をセットアップします。

    $ pod setup
    
  6. CocoaPods のセットアップに成功したら、以下のコマンドを実行して、ArcGIS Runtime SDK for iOS をインストールします。これにより ArcGIS フレームワークがマシンにダウンロードされ、プロジェクトの Pods ディレクトリに配置されます。また、ArcGIS フレームワークを正しく参照するために、必要な変更が自動で設定されます。

    $ pod install
    
  7. Xcode プロジェクトを一度閉じて、プロジェクト フォルダを参照し、新しく作成されたワークスペース ファイル(.xcworkspace)を開きます。

SDK を手動でインストールする

マシンに手動で SDK をインストールして、すべてのプロジェクトで使用できる場所に配置することができます。

SDK のインストール

  1. ArcGIS for Developers サイトのダウンロード ページから SDK をダウンロードします。

  2. ArcGIS for Developers の認証ページに遷移します。ArcGIS for Developers の開発者アカウント情報を入力してサインインして下さい。ArcGIS for Developers 開発者アカウントを お持ちでない方は、ArcGIS for Developers 開発リソース集の開発者アカウントの作成を参考にしてアカウントを作成してください。

  3. 表示された画面で ArcGIS Runtime SDK for iOS の [Download] ボタンをクリックします。

  4. ダウンロードした .pkg ファイルをダブルクリックし、表示された画面に従って SDK をインストールします。

    • ${HOME}/Library フォルダへの書き込み権限があることを確認してください。
    • マシンに以前のバージョンの ArcGIS Runtime SDK for iOS をインストールしている場合は、アンインストールしてください。アンインストールするには、ターミナル アプリケーションで、${HOME}/Library/Application Support/AGSiOSRuntimeSDK にある uninstallAGSiOSSDK スクリプトをダブルクリックして実行してください。

Xcode プロジェクトの設定

SDK を手動でインストールした場合、各 Xcode プロジェクトで API を使用できるように設定を行う必要があります。設定項目は以下です。

ArcGIS フレームワークの追加
  1. プロジェクトの作成 で作成した Xcode プロジェクトの Project Navigator でプロジェクト名を選択して、[TARGETS (プロジェクト名)] を選択します。

  2. [General] タブを開き、$(HOME)/Library/SDKs/ArcGIS/iOS/Frameworks/Dynamic フォルダにある ArcGIS.framework ファイルを [Embedded Binaries] セクションにドラッグ&ドロップします。

    • ${HOME}/Library フォルダはデフォルトで非表示になっています。ターミナル アプリケーションで以下のコマンドを入力して、フォルダを表示することができます。

      $ chflags nohidden ~/Library/
      
Run Script フェーズの追加
  1. [Build Phases] タブを開き、[+] ボタンをクリックして [New Run Script Phase] を選択し、bash "${BUILT_PRODUCTS_DIR}/${FRAMEWORKS_FOLDER_PATH}/ArcGIS.framework/strip-frameworks.sh" を入力します。

  • ArcGIS フレームワークの追加とRun Script フェーズの追加の設定順序が正しいことを確認してください。順序が異なる場合、スクリプトが正しく実行されない可能性があります。

これでモバイル マッピング アプリケーションを開発するための準備が整いました。

地図表示の実装

ArcGIS の機能を実装する準備ができたので、アプリケーションに ArcGIS Online のベースマップを表示するための実装を加えます。

  1. 最初に ArcGIS Runtime SDK for iOS の API を使用できるようにするために、import 文を追加します。Project Navigator で「ViewController.swift」ファイルを選択して、下記のようにコードを記述します。

    import ArcGIS
    

  2. Project Navigator で Main.storyboard ファイルを選択します。

  3. View Controller にデフォルトで追加されている View オブジェクトを選択します。

  4. Identity Inspector を開き [Custom Class] セクションの [Class] で AGSMapView と入力し、[return] キーを押して View オブジェクトの名前が Map View に変わったことを確認します。

  5. ツールバーで Assistant Editor を選択し、Main.storyboard ファイルと ViewController.h ファイルを表示します。

  6. View (Map View) オブジェクトを [control] キーを押しながら ViewController.swift ファイル上にドラッグ&ドロップします。

  7. 表示されたダイアログで [Name] に mapView(任意の値で構いません)と入力し、[Connect] ボタンをクリックします。

  8. ViewController.swift に IBOutlet 宣言が追加されます。

  9. Project Navigator で ViewController.swift ファイルを選択し、viewDidLoad メソッド内で下記のようにコードを記述します。下記のコードでは、地図の種類(道路地図)、初期表示の中心位置(緯度・経度)、ズームレベルを指定して地図を表示します。

    self.mapView.map = AGSMap(basemapType: .streets, latitude: 35.658581,  longitude: 139.745433, levelOfDetail: 18)
    

モバイル マッピング アプリケーションの実行

ベースマップを表示するアプリケーションが作成できたので iOS シミュレータにインストールして実行します。

  1. Xcode のツールバーで、適当な端末を選択し [Run] をクリックして、iOS シミュレータでプロジェクトをデバッグします。

  2. iOS シミュレータ上でアプリケーションが起動し、地図が表示されます。スワイプやピンチイン/ピンチアウトで地図を移動したり拡大/縮小したりすることができます。