ArcGIS Runtime SDK のバージョンの選択

現在、ArcGIS Runtime SDK では、100.x および 10.2.x の 2 つのバージョンがサポートされています(100.x は Quartz と呼ばれるプロジェクト名で開発が進められていたバージョンです)。アプリケーションを開発する際は、100.x と 10.2.x の違いを理解して、どちらを使用するべきか選択する必要があります。

バージョン 100.x について

100.x では、10.2.x のアーキテクチャと API が進化しました。拡張性、メンテナンス性、スピーディーなリリース、ArcGIS プラットフォームの「Web GIS」のビジョンとの整合性などを考慮して設計されています。

10.2.x と 100.x のコンセプトは同じですが、異なるアーキテクチャで開発されています。そのため、100.x と 10.2.x は、同じアプリケーションで同時に利用できるように設計されていません。10.2.x で開発したアプリケーションは 100.x への移行作業が必要となります。

100.x は、10.2.x では無い一連の新しい機能が提供されています。しかし、現時点では 10.2.x のすべての機能は 100.x で提供されていません。10.2.x で提供されていた主要機能は、100.x のバージョンアップとともに実装されていきます。

これから ArcGIS Runtime SDK を使用してアプリケーションの開発を始める予定で、必要なすべての機能が 100.x で提供されている場合は 100.x を選択してください。 主要機能の比較の表から、各バージョンでサポートされている主要機能を確認してください。詳細は各 ArcGIS Runtime SDK のリリースノートから確認できます。

10.2.x を使用して開発したアプリケーションを拡張する際も、必要なすべての機能が 100.x で提供されている場合は、100.x の選択を検討してください。100.x で提供されていない機能がある場合は、10.2.x を選択してください。

バージョン 10.2.x のサポート

100.x への移行のために、10.2.x のサポート期間は通常より延長されています。詳細なサポート期間については、製品ライフサイクルのページをご参照ください。

10.2.x がサポート停止になる時点では、10.2.x のすべての主要機能は 100.x に実装されています。10.2.x は引き続きサポートされますが、新規開発は行われません。新しい機能や既存機能の拡張は、100.x のみを対象に実装されます。100.x の技術が 10.2.x にバックポートされる予定もありません。

主要機能の比較

以下の表は、10.2.x または 100.x の一方だけに実装されている主要機能を示しています。開発予定のアプリケーションに該当する機能があるかを確認してください。一部を除き、機能の対応状況は、ArcGIS Runtime SDK の各 SDK で共通です。SDK 固有の情報については、各 SDK のリリースノートをご参照ください。

機能 10.2.x 100.4.0
3D 表示 ×
Web マップの編集と保存 ×
ベクタータイル ×
ラスター データの直接参照 ×
モバイル マップ パッケージ ×
時間対応レイヤー
グループ レイヤー ×
検索タスク ×

クロスプラットフォーム開発

ArcGIS Runtime SDK を使用すると、開発者はデスクトップからモバイル デバイスまで、さまざまなデバイスで実行できる単一のアプリケーションを開発できます。10.2.x では、クロスプラットフォーム開発用に ArcGIS Runtime SDK for Qt(国内サポート対象外)が提供されています。ArcGIS Runtime SDK for Qt の QML API を使用すると、Windows、Linux、macOS、Android、iOS で動作する単一のアプリケーションを開発できます。100.x では、ArcGIS Runtime SDK for Qt 以外に、以下の2つのクロスプラットフォーム開発の選択肢が追加されました。

  • ArcGIS Runtime SDK for .NET に追加された Xamarin.Forms API を使用すると、C# の開発言語で Android および iOS で動作する単一のアプリケーションを開発できます
  • ArcGIS Runtime SDK for Java(国内サポート対象外)では、Windows および Linux に加え、macOS 上でのアプリケーション開発、および、開発したアプリケーションの実行がサポートされました。

各 SDK の情報

バージョンの選択に関するその他の考慮事項は、使用するプラットフォーム/API によって異なります。下記のリンクから、10.2.x から 100.x への移行ガイド(日本語)をご参照ください。